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クローズアップ16.スフォラータ・クラシックのブローチ

ジュエリーの中でも、ブローチは唯一、
素肌に直接触れることのないアイテムであり、
よりノーブルな品を感じさせるものだと言われています。

装いに合わせてブローチの位置を定めるのは、
なかなか難しいのですが、ごくさりげなく、
素敵に着けこなされている方にお会いすると、
こちらの気分まで自然と整うような心地よさがあります。

今回は、巧みな彫金の技が素晴らしい、
"スフォラータ・クラシック"(伝統的な透かし細工)
によるブローチをクローズアップいたします。

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写真では大きく感じられるかもしれませんが、
3㎝×2.5㎝で、大型の切手ほどのサイズです。
小ぶりで軽く、シンプルなデザインのブローチですので、
実際にとても使いやすく、お持ちいただくと
思いのほか、出番が多くなることでしょう。

丸い枠に囲まれた大粒のダイヤモンドは5石、
小粒のダイヤモンドは、全部で36石留められています。
すべてブリリアントカットです。

しかしダイヤモンドの輝きよりも目を奪われるのは、
フェデリーコ・ブチェラッティならではの彫金の技、
手仕事のオープンワークではないでしょうか。

角度を変えてご覧いただくと、
外側のフレームと、中央の長方形部分には、
かなり段差があるのがおわかりいただけるでしょうか。

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もともと1枚の金から、このように形成していくのは、
高度な技が必要とされます。
この段差があることで、デザインが重層的になり、
中央部分が、より高貴な場面として映えます。

全体にほどこされた伝統的な彫金の技、インチーゾ・グラフィートが、
奥ゆかしく繊細なきらめきを与えています。

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また、内側の長方形の細い枠部分には、
フォーリア・ロマーナ(ローマの葉)が丹念に彫られています。

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一分の隙もなく、技巧の粋を尽くした品でありながら、
どこか懐かしいような温かみが感じられるのは、
伝統を受け継ぐ職人たちの想いがこめられているからかもしれません。
その一方で、いつ手にしても新鮮な感動を与えてくれる、
時代を超えた美しさがあります。

ブローチがお好きな方には、ぜひ一度ご覧いただきたい逸品です。