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- 2017 アーカイブ

クローズアップ3 ロビアーノ 

今回は、細いリングやバングルの中に、
フルーツがたわわに実るかのように立体的に彫り上げられた
コレクション、"ロビアーノ"をクローズアップいたします。

金銀細工の技術の高さ、経年変化による銀細工のグレーがかった陰影、
フルーツや花など、イタリアンルネサンスを思わせる生命感あふれるモチーフ...。
さまざまな魅力に富み、たいへん古くからある定番のシリーズです。

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ロビアーノのリングを手に取られた方は、
しばし無言でクルクルと回して、
この小さな芸術的世界を楽しまれます。

こちらの写真では、ブドウの房が見えています。

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イエローゴールドのエッジの仕上げが異なるだけで、
全体の印象も大きく異なってきます。

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左側、Bordi lisci(ボルディ・リーシ)と呼ばれる、
艶のあるシンプルなエッジのタイプは、
彫刻部分とのコントラストが明確で、軽やかな印象です。
右側は、エッジにPerlinati(ペルリナーティ)
という細工を施したクラシックなタイプです。
タガネで削り出した小さな球が並んでいます。
この1つ1つの球の仕上げだけを見ても、
並ならぬ職人技であることが、おわかりいただけると思います。

ロビアーノはイエローゴールド、ホワイトゴールド、シルバーの
いずれでもお作りできます。
人気が高いのは、フルーツをシルバーで彫刻したタイプで、
メンズリングとしても、ご好評をいただいています。
豊かさ、実りを象徴するフルーツのエタニティリングは、
他ではなかなか見つけられない、フェデリーコ・ブチェラッティならではのもので、
個性的なペアリング、マリッジリングとしてもおすすめしたいお品です。

コレクション11. 上質なベーシックジュエリー

イタリアの街角で見かけるおしゃれな女性たちは、
大ぶりで個性的なジュエリーを素敵に着けこなす一方で、
ベーシックなジュエリーを日常に上手に取り入れて、
さりげなく上質感を演出しています。

今日はオフィスやカフェでもおしゃれに見えて主張し過ぎない、
スタイリッシュなジュエリーをご紹介いたします。

写真左側の、ゴールドにルビーをあしらったリングは、
石留めの周囲に、重層的に異なった細工がほどこされ、
星の輝きのような模様が特徴的です。
クラシックなデザインですが、ホワイトゴールドのエッジが
全体をきりっと引き締め、モダンなスタイルにも似合います。

右側の、ダイヤモンドが花飾りのように並べられたリングは、
そのリュクスなムードにもかかわらず、
職人の細工によって繊細な透け感がもたらされ、
指先をエレガントに見せてくれます。

あわせてご提案しているのは、フェデリーコ・ブチェラッティの
数あるクロスペンダントの中でも、もっとも小さなサイズのものです。
小さいながらもシャープなデザインと、ダイヤモンドのきらめきが、
シャツやブラウスの襟あきに美しく映えます。

ベーシックなデザインのジュエリーはシーンを問わず出番が多く、
毎日でもつけていたくなります。
だからこそ、本当にクオリティが高く、存在感に差のつくジュエリーを、
フェデリーコ・ブチェラッティでお選びになられてはいかがでしょうか。

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クローズアップ2 シルバーとローズカットダイヤモンド

フェデリーコ・ブチェラッティでは、貴金属と宝石が生み出す光と影の世界を、
より美しく繊細に表現するために、素材の選び方、組み合わせ方には
並ならぬこだわりを持っています。
特にゴールドにシルバーとローズカットダイヤモンドを組み合わせたタイプは、
とてもフェデリーコ・ブチェラッティらしいものです。

ローズカットダイヤモンドは、薔薇のつぼみのような
ドーム型のカットを施したダイヤモンドです。
現在主流のブリリアントカットが普及するより前に、
15世紀頃から流行していたカッティング技法のひとつで、
その水面のような上品な輝きが、中世の貴族たちにも愛されてきました。
現在では稀少な素材になっています。

今回ご紹介するこのリングは、センターストーンには
大粒のブリリアントカットのダイヤモンドが輝き、
周囲に8石のローズカットダイヤモンドが留められています。

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かつてはダイヤモンドの輝きを増すために、
裏側に金属箔が貼られたクローズドセッティングがよく見られましたが、
このリングでは精緻な細工によるオープンセッティングを施し、
裏側からも光を取り入れることによって、
ダイヤモンドのクリアな透明感を引き立てています。

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まるで中世の教会にある薔薇窓を思わせるようなベゼルは、
シルバーのオープンカットワーク(透かし)で作られ、
金細工に縁取られたローズカットダイヤモンドの
甘やかな輝きによく調和しています。
リングの腕にはクラシックな細工が施され、とてもエレガントです。

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フェデリーコ・ブチェラッティでは、シルバーが時間とともに変化して
グレイッシュな影を帯びる様子を美しさと捉えています。
それは日本の侘び寂びの概念にも通じる美意識です。

高度な職人技が積み重ねられたこのリングは、
身につけているうちに、いつしか味わい深い表情になり、
さらに愛着が増していかれることでしょう。
時を超えた美しさは、1つ1つ計算され、作られています。

クローズアップ1 翡翠のカフリンクス

フェデリーコ・ブチェラッティの金細工のディテールを
もっとご覧いただけるよう、今回より新シリーズとしまして、
"クローズアップ"を始めさせていただきます。
第一回目は、クラシカルなカフリンクスをご紹介いたします。

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スーツスタイルをおしゃれに格上げしてくれるカフリンクスは、
袖口からちらりと見えるだけでも、その方のセンスが伝わります。
モダンなデザインのものはよくありますが、
オーセンティックな高級感が伝わるこのようなデザインは、
なかなか見かけないアイテムではないでしょうか。

ますオーバルの翡翠の、発色の良さに目をひかれることでしょう。
ほんのりミントがかった明るいグリーンには清潔感があります。
翡翠の周囲にはダイヤモンドが12個留められていますが、
これらのダイヤモンドの台座が五角形のように仕上げられているのを
ご覧いただけるでしょうか。
このシャープな形が、あえて間隔をおいて並べられていることによって、
一見シンプルな飾りのように見えても凡庸にはならず、
シックで洗練された印象を与えています。
翡翠を留めたゴールドの爪にも、1つずつ細工がほどこされ、
エレガントな雰囲気を添えています。
裏側を見ていただきますと、またさらに、熟練の手仕事らしい、
流麗なゴールドの彫り、しっかりと作られた枠組みに驚かされます。

カフリンクスの反対側の花もチーフには、センターダイヤモンドが置かれ、
周囲にも丁寧な装飾がほどこされ、立体的な花芯のようです。
また花びら一面には繊細な線彫り、インチーゾリガータが施され、
なめらかな輝きが拡がるように表現されています。

パーティーやフォーマルな席で、ドレスシャツに合わせていただくのはもちろん、
これからの季節、淡いピンクやブルーのカラーシャツや、
ネイビーのピンストライプのシャツなどに合わせていただいても
映えるのではないでしょうか。

女性にもおすすめできるデザインで、
パートナーの方と兼用にされても素敵なカフリンクスです。

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連載:金細工師・ブチェラッティ家の歩み(終)

-ベネデッタ・ブチェラッティ編-

 フェデリーコ・ブチェラッティの長女、ベネデッタ・ブチェラッティはマリオから数え3代目の金細工師にあたります。幼少期には周囲に"芸術の申し子"と呼ばれ、若くしてジュエリー・デザイニングに没頭しました。彼女の豊かな芸術的感性は、フェデリーコ・ブチェラッティ次代のデザイナーとして充分すぎるほどでした。

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 父フェデリーコ・ブチェラッティがそうしてきたように、時代に受け入れられるテイストを再定義しながらも、1919年の創業時から脈々と続く"ブチェラッティらしさ"を確かに受け継いできました。ベネデッタはまた、その情熱と気配りをもって兄にあたる現オーナーのロレンツォ・ブチェラッティと二人共同でフェデリーコ・ブチェラッティの伝統美と気品を保ち続けてきました。ベネデッタのデザインしたジュエリーは、イタリアはもちろん世界でも変わらず愛され、"Made in Italy"と胸を張って言える数少ないブランドとして、高級ジュエリー業界においてその存在感は増しています。

 「私のデザイニングは古典的な方法を取っている」とベネデッタは言います。なぜなら「お洋服をデザインする方と同じ気持ちで作っているからです。つまり、祖父や父と私が異なるのは、フェデリーコ・ブチェラッティらしいスタイルや伝統を保ちつつも、子供の時に感じたような感覚で創作にあたる点にあります。子供心に、手にされた方がアッと驚くような、想像力を働かせるような、時には身近な何かを想像するような、そういった"何か"は常に変えながら-もちろんブチェラッティ・スタイルを感じられるもの-を創り続けています。」

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 初代マリオ・ブチェラッティ、次代フェデリーコ・ブチェラッティ、そして今日はベネデッタ・ブチェラッティがこのユニークな伝統を守っています。創業から間もなく100年を迎え、業界も含めファッションは大きく変わりましたが、フェデリーコ・ブチェラッティは今日に至るまで間違えなく格別な存在です。

―おわり―

連載:金細工師・ブチェラッティ家の歩み(3)

-フェデリーコ・ブチェラッティ編-

 マリオ・ブチェラッティの3男にあたるフェデリーコ・ブチェラッティは、1965年のマリオの死後も兄弟とともに"マリオ・ブチェラッティ"を継ぎました。しかし兄弟間でジュエリーに対する考え方が異なり、ハンドメイドでなければブチェラッティの美は到底表現できないと考えたフェデリーコは独立を決意し、1981年にローマ店と職人部門(ミラノ)を継承しました。

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 フェデリーコは、父より受け継いだクラシカルなデザイニングと美しいプロポーション技法を踏襲しながらも、女性がより日常的シーンにも-仕事中、旅行中、そして運転中の時でさえ-安心して身につけられるものを創り出しました。それはブチェラッティのジュエリーを通して常に美への関心を持ってもらい、人生とともに美しさと思い出を深めてほしい、と願ってのものでした。

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 ローマへの深い愛情とその社交性によって、フェデリーコはたびたび表彰もされました。ローマ生誕日にあたり、イタリア及びローマの文化向上に貢献したことを称えられ、『ローマ・芸術・文化功労賞』を1987年に受賞したことがその一例です。

  1990年、フェデリーコが亡くなると、長男のロレンツォ・ブチェラッティにはオーナーとして、長女のベネデッタ・ブチェラッティにはデザイナーとしての役割がそれぞれ継承されました。3代目オーナーにあたるロレンツォは飽くなき情熱をもち、近年では中国にもショールームを開設しました。一方ベネデッタは、ロレンツォのジュエリーに対する細かいニュアンスまで汲み取ることができる良き理解者であり、またマリオやフェデリーコとも異なる金細工師としての個性を放ち続けています。

-続く-