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クローズアップ4 エメラルドと金細工

若葉の緑が美しく感じられる季節になってまいりました。
今回は、緑の宝石の代表ともいえるエメラルドを使った
バングルとピアスをクローズアップいたします。
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まずはバングルのボディ一面に施されたインチーゾ・グラフィートと呼ばれる
彫り模様をご覧ください。
"グラフィート"は落書きの意味ですが、拡大して見ると、唐草模様のような、
植物的なモチーフがびっしりと深く、精緻に彫り込まれていることに驚かされます。
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高度な職人技によって、手間ひまを惜しむことなく仕上げられた彫り模様が
重厚感を漂わせている一方、
ゴールドプレートの両側は、大胆にも波型を描いて空間が作られ、
さらに外側をホワイトゴールドのエッジがきりっと引き締めています。

豪華なダイヤモンドの花に囲まれたセンターのエメラルドは、
ゴールドの石座に持ち上げられるように、やや高めの位置に留められ、
大小のダイヤモンドの花のモチーフは、それぞれたった数カ所の点で
固定されているのみで、その周囲にも空間が設けられています。
見た目の華やかさに反して、空間もうまくデザインされているため、
意外なほど軽やかにお着けいただけます。

バングルの両側中央にも、小さな地金の玉を連続して打刻した
ミルグレインという装飾が施されたホワイトゴールドのラインが敷かれ、
アクセントになっています。
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金細工による重層的な美しさと、繊細軽妙さが見事に調和した、芸術品ともいえるバングルです。
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もう一つ、クラシックなデザインのエメラルドのピアスをご紹介します。
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しっかりとしたグリフ(爪)で、少し浮かせるように留められたエメラルドは、
四方からの光を取り入れ、透明感のあるグリーンが美しく映えています。
グリフから自然な放射状に刻まれた彫り線もまた巧みな技によるものです。
この細工によって、シンプルな中にも、ひと味もふた味も違ったゴールドの
輝きが生み出されるのです。
端にぐるりと留められた、それぞれ12個のローズカットダイヤモンドも、
エメラルドのみずみずしい煌めきに華を添えています。
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どちらのジュエリーも、一見すると伝統的なスタイルのようですが、
細部の徹底したこだわりと造形力によって時代を超える美しさがもたらされ、
また色鮮やかなエメラルドと、フェデリーコ・ブチェラッティの金細工でしか
表現でき得ない、どこか神秘的で奥深い世界を感じさせます。