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連載:金細工師・ブチェラッティ家の歩み(2)

-マリオ・ブチェラッティ編-

 創業者、マリオ・ブチェラッティは1891年、イタリア・ミラノ郊外にて生まれました。幼くして父を亡くした14歳のマリオは、ミラノでは当時名の知れたジュエリーショップ "ベルトラミ&ベズナーティ"の見習いとなりました。1919年、店舗を継承し、自身の名前"マリオ・ブチェラッティ"をブランド名に据えました。

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 マリオのジュエリーは、自然をモチーフとしたデザインのオリジナリティから、すぐに脚光を集めます。ディテールへのこだわりと繊細なつくりが大きな反響を呼び、イタリアのみならずヨーロッパ中の王侯貴族がこぞって彼のジュエリーを求めました。

 大詩人ガブリエーレ・ダヌンツィオとの出会いは、この若き金細工師におそらく最も大きな影響を与えました。1922年の出会いから1938年にこの偉大な文化人が亡くなるまで豊かな交流が行われました。

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 ダヌンツィオの想像を超えたマリオの仕事への賞賛として"Prince of Goldsmiths(金細工の貴公子)"、そしてフェデリーコ・ブチェラッティのみが受け継ぐことを許された"Mastro Paragon Coppella(金細工の魔術師)"という称号が与えられました。ミラノでの大成功を皮切りに、1925年にはローマ、続いて1929年にフィレンツェ、そして1953年にはニューヨークに開店、最後にはリゾート地であるフロリダ・パームビーチにも進出しました。

 マリオは1965年に亡くなり、3男であったフェデリーコ・ブチェラッティが、親譲りの感性と情熱とともに、ローマ店と職人を継承しました。

-続く-